クリニックBLOG

子供のマウスピース矯正2

こんにちは!歯科医師の園木です。9月に入って涼しくなってきましたが、雨の日が続きますね。秋はあっという間に過ぎてしまいそうです。今のうちに秋のレジャーを満喫しておきたいですね。

 

私は前回に引き続き、子供の「マウスピース矯正」についてお話しようと思います。

 

色々な種類のあるマウスピースの中に「T4K」という装置があります。これは、オーストラリアの矯正医が開発した装置で、「トレーナー・フォー・キッズ」の略です。現在、たくさんの種類のマウスピースが開発されていますが、T4Kは他の装置の原型となった装置と言えます。T4Kは乳歯から永久歯への生え変わり時期に用い、適切な顎の成長を目的に作られたもので、装置のそれぞれの場所によって次のような機能があります。シンプルな構造でありながら、口腔内の筋肉の機能を整えたり、舌の運動を効果的に行えるため扱いやすく、多くの歯科医院で使用されています。

 

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シリコン製の柔らかい材質のタイプと、ポリウレタン製の硬いタイプがあり、口腔内の状態をみてどのタイプが適切か判断したり、柔らかいものから硬いものに移行していったりします。装着時間は、日中1~2時間と就寝時です。始めのうちは就寝時に知らない間に口の中から出ていた、と言う方もおられますが徐々に慣れてくる方が多いです。
適応症例は、軽度の叢生(歯並びのガタガタ)、過蓋咬合(上下の前歯重なりが深い)、軽度の上顎前突(上顎の方が下顎より前にでている)などです。現在、T4Kも色々な症例用に改良されていて、S、M、Lサイズと大きさが選べるKシリーズや、下顎前突(下顎が上顎よりも前にでている)用のi3もあります。また成人用にT4A(トレーナー・フォー・アダルト)もあります。