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キシリトール

こんにちは!歯科医師の園木です。だんだん暖かくなってきましたね。ゴールデンウィークまであと少しなので楽しみです。

 

 

 

皆さん、「キシリトール」という言葉を耳にしたことはありますか?よくCMなどでも取り上げられていますね。

キシリトールは元々は糖アルコールの一種で、カバノキから発見されました。天然の代用甘味料として知られ、摂取すると清涼感や冷涼感を感じられるため、ガムやタブレットの商品名にも使われています。 厚生労働省や国際機関(WHOやFAO)でも安全性が認められています。キシリトールの仲間には、ソルビトール、マンニトール、マルチトールなどがあり、多くの食品に使われています。

さて、虫歯の発生機序ですが、虫歯菌によって砂糖から酸が産生され、その酸によって歯が脱灰され流ことにより虫歯が進行していきます。キシリトールからは酸は産生されません。そればかりか、虫歯菌の活動を弱めてくれる作用があります。虫歯の原因菌のミュータンス菌だけに作用し、口腔内に存在する他の菌には影響を与えないと言われています。また、キシリトールガムを噛むことで、唾液がたくさん分泌されることによって、唾液による歯の再石灰化作用を期待できます。

 

 

 

・働き盛りの忙しい方。30歳以降になると、歯茎が痩せてきて歯周病にかかる方が多くなります。すると、これまで歯茎の下に隠れていた歯根が露出していき、歯の根元が虫歯になりやすくなります。

・小さいお子様のお母様。忙しい毎日の中、お子様の口の中の状態は気になるけど、全てを完璧にこなすのは難しいですよね。仕上げ磨きも「ちゃんとできているかな‥」と不安になっていませんか。

・妊娠中のお母様。生まれてくる赤ちゃんのお口の中はきっちり管理してあげたいですよね。生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、虫歯菌は存在しません。お母様からお子さんへ、唾液を通して虫歯の原因となるミュータンス菌は移ります。妊娠中からお母様のお口の中のミュータンス菌を減らしておくことが、生まれてくる赤ちゃんの虫歯予防に繋がります。

 

このような方々にキシリトールはオススメです。虫歯の予防には、①歯磨き②規則正しい食事③フッ素④歯科医院でのメンテナンス、を組み合わせることが大事です。しかし全てをこなすのは難しいので、キシリトールを簡単に取り入れることで、虫歯になりにくいお口の中の環境を作ってあげましょう。しかし、キシリトールを食べていると歯磨きをしないでいいというわけではありません。プラスアルファとして、虫歯予防の手助けをしてくれているという感じです。

中には、一度にたくさん食べるとお腹がゆるくなってしまう人もいます。食べ過ぎないように注意してくださいね。

 

 

キシリトールを効果的に利用して、虫歯になりにくい口腔内環境を作っていきましょう。

 

 

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