こんにちは!歯科医師の園木です。3月に入ったというのに寒い日が続きますね。でも、店頭にはすでに春物が並んでいるのでワクワクしてしまいます。
今回は「Eライン」についてお話しします。
横顔の鼻の先端と、顎の先端を結んだ線のことをEライン(エステティックライン:Esthetic line)といいます。美しい口元の基準として、アメリカの矯正歯科医Dr.リケッツが提唱したものです。横顔のバランスを評価する基準の1つで、治療目標の目安の1つでもあります。
Eラインは、矯正治療の検査の1つ「セファログラム(頭部X線規格写真)」や、顔貌の写真をもとに調べます。
出っぱ(上顎前突)や受け口(下顎前突・反対咬合)などの不正咬合と、Eラインには深い関係があります。不正咬合の度合いによって、Eライン上より唇の位置が大きくずれてしまうことがあります。不正咬合を改善することによって、Eラインも改善することがあります。(症状により、個人差があります)
例えば、上顎前突の方のEラインは、上唇の先端がEラインよりも前に出ているので、理想とされる側貌よりも上唇が前に飛び出しているようになります。下顎前突の方は、逆にEライン上より下唇が前に出ているようになります。
ただし、鼻の高さ、顎の生まれつきの大きさや歯の生えている角度も要因もあるので、矯正治療だけでEラインが改善されない場合もあります。